こんにちは!こんばんは!
スケートボードがオリンピック競技になってしまい、スケートボードも随分スポーツチックなものになってしまいましたね!
今年2024年は夏のパリオリンピックも控えていて、一般の人もスケートボードを目にするようになるわけで、
そうなると、
今のトリック何!?さっきのと何が違うの!?
バックサイド!?フロントサイド!?フェイキー!?いみわからなーーーい!!!????
ってなること必至ですよね!
そして悲しいことに案外スケーターでもグラブの名前がわからなかったり間違え覚えてたり、
更には単に興味がない人がいたりします!(´・∀・`)笑
っていうことで、スケーターの方も、そうでない一般の方もオリンピックがもっと楽しくなる!?ように、
この記事ではスケートボードのグラブについて徹底解説しようと思います!!
と、その前に!!
もっともっと基本的な部分、FSとBSの違い、見分け方について知りたい方はこちらの記事の中でフロントサイドとバックサイドの違いを説明していますので是非チェックしてください!↓↓↓↓
グラブとは?
まず始めに、「グラブって何?」ってところから話していきましょう!
グラブとはそのままgrab = 掴む っていう意味です。
手でスケートボードを掴む行為のこと全てを「グラブ」といいます。
そもそもなぜグラブするのか?
そもそもなぜグラブが生まれたのか?そこも説明していきましょう。
スケートボードを知る上で歴史を紐解くのはとても大事ですからね!
まず、昔々1940~50年代くらいからスケートボードの原型となるものはあったと言われています。
そこからちょっとずつ進化を重ねて、乗り物としてそして遊びとして今のスケートボードのベースとなるものは1970年代頃からがざっくり起源になっています。
スケートボードの歴史をまとめた記事がありますのでこちらも是非チェックしてください!
最初はバンクを登ったり降りたりしながらサーフィンぽい遊び方をしていましたが、
いろんなミラクルが重なり、水が抜けたお椀型のプールでスケートボードをするようになる訳です。
そこからスケートボードという世界が一気に加速していったのです。
Dogtown、Z-Boysで有名なTony AlvaやJay Adamsを筆頭とするスケート集団はきっと飛びたくて飛びたくてしょうがなかったのでしょう。
でも、70年代当時はスケートボード自体もローテク、もちろんオーリーなんて技もありません。
だからこそ閃いた飛ぶ手段、それこそが「グラブ」だったんです。
スケートボードを掴んで跳ねる。
地上でやるだけだと、まあしょぼいです。
でもそれを、プールの曲面を利用して発射台のように空へ向かってやってのけてしまったんですね。
それが「グラブ」の始まりであり「エアリアル(エアー)」の始まり、そして現代に繋がる「スケートボード」の幕開けとなりました。
因みに、初めてフロントサイドエアーをしたのはT.A.ことTony Alvaだと言われています。
グラブをする箇所はこんな感じ
さてそれではグラブについての説明に入っていきましょう。
まずは、グラブトリックで使うスケートボードの箇所についてです。
グラブする箇所はざっくりとこんな感じ。
スケートボードをノーズ、ウィールベース、テールと3つに分けて、それを更に縦に割る感じです。
右手で掴んだり左手で掴んだり、爪先側を掴んだり、踵側を掴んだり、、
でグラブは名称が変わるので、こんな具合になります。
グラブの種類
やっとこさ本題です!
(僕が知る限り)全てのグラブを解説していきます!
- ノーズグラブ/リーン
- クレイルグラブ
- ミュートグラブ
- フロントサイドグラブ/インディグラブ
- バックサイドグラブ(メロングラブ)/リーン
- テールグラブ
- モールグラブ
それでは順番にグラブの説明をしていきましょう!
ノーズグラブ/リーン
ノーズグラブ/リーンは、ノーズ側の手(レギュラー:左、グーフィー:右)でノーズを掴みます。
非常にシンプルですね!
バックサイド回りでノーズを掴むとノーズグラブですが、フロントサイド回りでノーズを掴むとリーングラブという呼び名に変わります。
というかフロントサイドのノーズグラブがリーンエアーという名称であって、
フロントサイドでノーズをグラブすることを「リーングラブ」と呼ぶことはあまりないです。
因みにリーンという名称は、
フロントサイドエアーノーズグラブを初めてやったのが、
NEIL BLENDER(ニールブレンダー)という超有名なスケーターの名前から取ってきたと言われています。
NEIL(ニール)を逆から読むとLIEN(リーン)、ってことらしいです。
その他後付けかもしれませんが、
リーンエアーが、かなり背中をもたれるような形で飛ばなければならないから、
というのも嘘か真か、耳にしたことがあります。
リーンエアーが生まれたのは恐らくNEIL BLENDERの前の時代だと思うので、それでいうとLIENがNEILからきた説は真偽が疑わしいです。
↑GRANT TAYLOTのLIEN AIR
ノーズグラブ/リーンの代表的なトリック
- バックサイドエアー
- ボディジャー
- ジュードーエアー
- リーンエアー
- リーンtoテール
- スイーパー
クレイルグラブ
クレイルグラブはテール側の手(レギュラー:左、グーフィー:右)で、ノーズ側の足の爪先の脇を掴むグラブです。
クレイルグラブはフロントサイドでもバックサイドでもクレイルグラブと呼びます。
クレイルグラブの特徴は形がカッコよくてスタイリッシュな点です!
多くのスケーターが憧れるクレイルスライドはその良い例です!
僕が大好きなスケーターJOHN CARDIELのクレイルスライドを載せておきます。↓
バックサイドクレイルスライドはフロントサイドに比べるとあまり人気がないですが、渋くて玄人受けする、燻銀なトリックです!
クレイルグラブの代表的なトリック
- クレイルスライド
- バックサイドクレイルスライド
- クレイルエアー
- クレイルtoテール
ミュートグラブ/スロブグラブ
ミュートグラブはノーズ側の手で両足の間、爪先側レールを掴むグラブです。
フロントサイドもバックサイドもミュートグラブで通じますが、フロントサイドでミュートエアーをスロブエアーと呼んだりします。
これはあくまでも肌感ですが、、、
例えばフロントサイドのノーズグラブは絶対リーンエアーと呼びますし、
バックサイドのフロントサイドグラブは絶対にインディエアーと呼びます。
しかし、スロブエアーに関してはあまりリーンやインディほど厳密な呼び方は求められないです。
フロントサイドミュートエアーでも良いし、ちゃんと名前を知っている人はスロブエアーっていう、くらいのザルな感じです。
多分ミュートエアー自体がバックサイドエアーやリーンエアーに比べると人気がないからなのでしょう。。(偏見です。)
ミュートグラブの代表的なトリック
- ジャパンエアー
- ハンドプラント
- レイバックエアー
- ファストプラント
- マックツイスト
↑TONY HAWKのJAPAN AIR
フロントサイドグラブ/インディグラブ
これは頭のなかで混ざってしまっている人結構いるんじゃないでしょうか!?
フロントサイドグラブ/インディグラブはテール側の手で両足の間の爪先側レールを掴むグラブです。
フロントサイドに回りながらの場合はフロントサイドグラブ、バックサイドに回りながらの場合はインディグラブと呼びます。
スケーターでも間違えてる人が結構いますが、
インディグラブはバックサイド回りの時にしか使わない呼び名です。
なので、フロントサイド回りの時はもちろん、飛び出しバンクやジャンプランプで真っ直ぐ飛んでいく時はフロントサイドグラブになります。
たま〜に耳にしますが、
「フロントサイドインディノーズボーン!」
みたいな技の呼び方は間違いですので騙されないように気をつけましょう!
正しくはシンプルに「フロントサイドエアー ノーズボーン」です。
間違ってもわざわざ訂正する人も少ないと思いますが、正しく覚えてた方が優越感に浸れます。(笑)
↑INDY AIRの始祖とされるDUANE PETERS(デュエイン・ピータース)
フロントサイドグラブ/インディグラブの代表的なトリック
- フロントサイドエアー
- フロントサイドインバート
- インディエアー
- エッグプラント
バックサイドグラブ(メロングラブ)/リーン
バックサイドグラブは、ノーズ側の手で両足の間の踵側レールを掴む、
又は、ノーズ側の手でノーズ側の足の外側を掴むグラブのことを言います。
ややこしいのが掴む場所が踵の内も外と違うのにどちらもバックサイドグラブと呼ぶこと。
恐らくそういった背景から両足の間を掴む方を「メランコリーグラブ」転じて「メロングラブ」と呼び名を分けたんじゃないかと僕は思っています。
ちなみに「メランコリー」の由来は知らないので、気が向いた時に調べておきます。(笑)
そしてまたややこしいのが、踵の内側を掴むバックサイドグラブでフロントサイドへ回るとこれは「リーン」になるのです。
ノーズグラブのフロントサイドの「リーン」と同じなのです。
ノーズを掴んでも、踵の内側を掴んでもフロントサイドでエアーをしたらどちらもリーンエアー。。
全然形は違うけど同じトリックとして区分されているんです。謎です。
↓PETER HEWITTのバックサイドグラブのLIEN AIR
バックサイドグラブ/リーンの代表的なトリック
- バックサイドエアー
- メソッドエアー
- アンドレクトプラント
- リーンエアー
↑CHRISTIAN HOSOIのBACKSIDE AIR TWEAK
テールグラブ
テールグラブは超シンプルです。
フロントサイドだろうが、バックサイドだろうがテール側の手でテールを掴んだらテールグラブです。
テールグラブは他のグラブとはちょっと位置付けが違うところがあります。
それはどういうことかというと、
テールグラブは完全にオーリーエアーからのグラブになるので上級者がやるグラブです。
乱暴なことをいえば別にグラブをする必要がないけど、
あえてスタイルとしてやるのがテールグラブ、と言う認識をしています。
じゃあベニハナは?っていう方もいるかと思います。
ベニハナは「ベニハナ」という技であってテールグラブとは別物という感覚があります。
とはいえ、ベニハナのベースになった「フェイキースラスター」というトリックがあります。
このトリックはフェイキーテールグラブフットプラントなのですが、
このフェイキースラスターのフェーイキーオーリーバージョンが「ベニハナ」だそうです。
なので、そう思うとベニハナもテールグラブということでいいのかもしれません。
↑LANCE MOUNTAINのFAKIE THRUSTER
モールグラブ
これはネタ的なグラブです。
ノーズ側のトラックを掴むグラブを言うようです。(どっち手でもいいっぽい)。
これは、スケボー初心者またはポーザーのスケートボードの持ち方として有名で、
モールに集まるポーザー達を揶揄してつけた名前のようです。
グラブ名としてはあまり使わないグラブ
さあ続いて、
グラブ名としてはあまり使わないグラブのエアーについての解説です!
以下の4つはグラブ名としてはあまり使わないグラブです。
- リーン
- ステールフィッシュ
- ローストビーフ
- シートベルト
リーン
リーンは上でも結構登場しましたね!
ノーズグラブ、又はバックサイドグラブのフロントサイドエアーを「リーン」と言います。
フロントサイドエアーのノーズまたはバックサイドグラブを「リーンエアー」といいますが、
単にノーズグラブやバックサイドグラブを敢えてリーングラブということはあまりないです。
ステールフィッシュ
ステールフィッシュは、Tony Hawkが考案したトリックです。
テール側の手で踵側レールの両足の間を掴むグラブです。
直訳すると「腐った魚」という意味ですが、寝そべってグラブする姿が活きの悪い魚のように見えることから名付けられたのでしょう。(憶測です。)
ポピュラーなのはフロントサイドエアーでやりますが、たまにバックサイドエアーでやる人もいます。
↑TONY HAWK STALEFISH
ローストビーフ
ローストビーフはJeff Grossoが考案したトリックです。
ステールフィッシュができなかった彼は、ステールフィッシュと同じ位置を股の間からグラブしました。
Grossoのことですから恐らく皮肉と悪ふざけでやったのでしょう。
彼自身もこのトリックがダサいと認識していたようです。
ちなみにこのトリックの名前を彼自身が「グロスマンエアー」と提案したのですが、
後日Thrasherマガジンに載った際に記されたトリック名が「ローストビーフ」と勝手に名付けられてショックを受けたというエピソードがあるそうです。
↓JEFF GROSSO ROASTBEEF
シートベルト
シートベルトは結構マイナーだと思います。
ノーズ側の手でテールを掴むグラブです。
よく目にするのはフロントサイドスミスグラインドからのシートベルトグラブですシートベルトを締めたかのように身動きが取れないグラブ、というのが名前の由来のようです。
最後に…
この他にも、僕が知らないだけで世には様々なグラブがあると思います。
常に新しい技が開発されて進化していくのがスケートボードですので、
だいぶ出切っちゃってるだろ、、と思いはしますが、
きっと今後も今までにみたことない新しいトリックが発見されていくのだと思います!
これからバーチカルなどでエアーの練習をしたいと思っている人も、
見る専だけどもっと深く知りたいという人も。
是非この記事を参考にしてください!
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